結局オーガニックって何?bio?有機?
2022/04/09
さて、ここに
過去に農薬の使用歴がない畑で
化学的に合成された農薬も肥料も使わずに
もちろん遺伝子組み換え技術も利用せず
育てられた苺があります。
でもこの苺は
オーガニックとは限りません。
どういうことがおわかりになりますか?
健康に対して意識が高い人だけでなく
テレビやネット上はもちろん
今や老若男女すべての方の間でも
話題にのぼる「オーガニック」。
とりあえず身体によさそう
なんとなくおしゃれ
人や環境に優しいんだよね
農薬や化学肥料は使わないから
健康的で安心よね
イメージとしては
こんな感じで認識されてる方が
多いと思いますので
今日は私が現段階で理解している
オーガニックの意味や
そのコンセプト
どんなものがオーガニックなのか
というところを
シェアしていこうと思います。
ではまず初めに。
今世間では
地球に優しいとか
体に良いというイメージをもつ
「オーガニック」
「有機」
「ビオbio」
といった言葉が溢れていますが・・・
これらの違いは分かりますか?
はい、これ実は・・・
言語が違うだけで
意味は同じです。
オーガニック→英語
有機 →日本語
ビオ →ヨーロッパ言語
別だと思ってる方結構いません?
統一してくれればいいのに
ややこしいですよね(笑)
では・・・
organicって何?
ルドルフ・シュタイナーって
ご存知ですか?
そう。
「シュタイナー教育」でも有名な
哲学者であり教育者です。
シュタイナーは私が超尊敬する学者の1人で
彼のウィルスに関する考察は
567の正体や5Gとの関係性をより
明確化してくれました。
この記事に書いてます↓
今から約100年ほど前
化学肥料や農薬に依存する近代農業に
異を唱えたヨーロッパの農民たちは
彼を講師として招き集会を開いていました。
なぜ彼が招かれたか、それは
彼がバイオダイナミック有機農法という
世界最高の有機農法を提唱し
現在に至るオーガニック思想の
礎を築こうとしていたからです。
(ちなみに近代農業が始まる前は
世界中の一次産業は全て有機栽培だったので
特別にオーガニックを考える必要がなかった)
この農民たちの集会が後に起こる
オーガニックムーブメント(社会運動)
の始まりだったと言われています。
ちなみに
(Amazonより)
バイオダイナミック有機農法とは?
についての詳細は割愛しますが
私がこの農法を素晴らしい!
と感じる1番の理由が
宇宙とのつながり
を意識している点です。
普段から宇宙(神)とか波動とか
そういうものを信じ
大切にして生きていきたい
と思っている私としては
惹かれないわけがありません。
バイオダイナミック有機農法では
地球は惑星の一つであり
宇宙エネルギーの恩恵を
受けているのだから
それを活かすべき
という考えが軸となっており
ここが通常の有機農法との
最大の違いとも言えます。
故にバイオダイナミック有機農法には
宇宙や霊的エネルギーを活用するための
ユニークな技法が存在しています。
<専用の暦>
バイオダイナミック有機農法では
太陽、月、星の運行や位置が
植物に影響を与えていると考えられてきました。
ほら、新月伐採って聞いたことありません?
新月満月といった月相が
植物の成長や代謝に影響を与えることを
利用しているわけですが
バイオダイナミック農法ではそういった
天体の影響力を味方につけて農業を行うため
太陽、月、惑星と地球の位置関係や動きを
計算に入れて考えられた
種まきから、苗植え、収穫などに最適な日を
暦に明記し、それを活用しています。
(引用元)
<調剤>
バイオダイナミック有機農法では当然ながら
人工的な化学物質は一切使わず
肥料や農薬の代わりに
水晶、ハーブ、家畜の糞などから作られた
独自の調剤の使用が義務付けられてます。
代表的なものに
「牛糞牛角堆肥」と呼ばれるものがありますが
これは雌牛の角に新鮮な牛糞を詰めたものです。
宇宙と動物のエネルギーを
牛角の中の土に呼び込ませるために
秋から春にかけて地中に埋められます。
(参考)
つまり
シュタイナーを始めとする学者や
研究者たちがオーガニックを唱え始めた
約100年前(1900年代初頭)は
オーガニックというと
「農法」とか「思想」
に過ぎませんでした。
ですが
1940年代後半から勢いを増した
安さと効率の良さを最重要視した
大量生産・大量消費に伴い
化学肥料や農薬による
環境汚染や健康被害が
世界各地で問題となり始め
1972年に
オーガニックの世界基準となる
「IFORM」(国際有機農業運動連盟)
が設立されたことから
(引用元)
世界中にオーガニック認証制度が広まり
オーガニックという言葉や概念が
認知されるようになってきた
というわけです。
ちなみに
日本に有機JAS制度ができたのは
1999年。
(農水省HPより)
例えばフランスのAB認証は
1981年。
(引用元)
オーストラリアのBFA認証は
(ACO認証の母体)
1988年。
(引用元)
なので
日本のオーガニックの歴史は
まだまだ浅くここが
オーガニック後進国と言われる
所以でもあります。
ちなみに一昨年(2020年)日本初の
「ナチュラルコスメ認証制度」が誕生してます。
organic認証
ではオーガニック認証の分類は
どうなっているか、というと
・食品
・コスメ
・コットン
・ホテル(宿)
の4つに分かれています。
え?オーガニックのホテルがあるの??
って思った方もいるかもしれませんが
あるんです。ただし
オーガニックホテルとは言わず
「ビオホテル」と呼ばれてます。
ちなみにビオホテル認証を受けるには
①食事や飲み物はできるだけ地元から調達し
完全オーガニックであること
②シャンプー・石けん・スキンケア用品なども
すべてオーガニックであること
(タオル、ベットリネン類、さらには
施設の建材や内装材も可能な限り
自然素材を使用していることが望ましい)
③再生可能エネルギー100%使用など
CO2排出量を継続的に削減していく
取り組みを行っている。
水などの資源の効率的な使用
ホテルの紙類は全て再生紙または
FSC認証紙のみなど、徹底的に
環境への負荷低減を行っていること
などの条件を満たす必要があります。
現在認証を受けたホテルは
世界中に100軒ほどあるといわれます。
日本には3軒ありますよ。
(長野、福島、北海道)
organicが意味するもの
オーガニックとは
農薬や化学肥料に頼らず
太陽・水・土地・生物など
自然の恵みを生かした
農林水畜産業や加工方法のこと・・・
というのは誰でも
分かりやすいと思うんですが
今回はもうちょっと深く突っ込んで
オーガニックの意味を考えたいと思います。
オーガニックというのはじゃあ
お野菜とか果物とか
化粧品とか
服とか・・・
そういった目に見える
「モノ」として
認識すればいいのか?
いえ。それだと
理解に限界があるんです。
なにが言いたいかっていうと
オーガニックというのは単なる
「製品」とか「商品」だけを
意味するのではなくて
「仕組み」とか「過程」でもある
ということ。
ん?どういうこと?
じゃちょっとここでクイズです。
ここに2種類のいちごがあります。
どっちがオーガニックでしょうか。
いろんな意見があると思うんですが
実は
どんなに一生懸命見比べても
答えはわかりません。
私にもわかりません。
視覚でオーガニックかどうかってのは
見分けがつかないんです。
じゃ匂ってみたら?
・・・わからないです。
じゃ触ってみたら?
・・・わからないです。
じゃあ研究機関で
成分を分析したら?
・・・いえ、それでもやっぱり
オーガニックかどうかってのは
わかりません。
もちろん、分析すれば
そこに残っている
農薬の種類や量はわかります。
でも
じゃあその量が微量だからといって
それが=オーガニック
とはならないんです。
もっと言えば
「製品◯g中農薬が△mg以下なら
オーガニックです」
っていうような基準もありません。
つまり、詳しく成分分析をしたとしても
それがオーガニックなのかどうかを
判断することができないってことです。
え?じゃなにがオーガニックなわけ?
オーガニックだっていうのは
どこでわかるの?
はい、そこがとっても大事なポイントです。
実は、オーガニックというのは
「この成分が含まれていれば」とか
「この成分が◯gあれば」とか
そういった
絶対的な基準がありません。
世界中どこを探しても
ありません。つまり
オーガニックには定義がないんです。
で、なんでないかっていうと
繰り返しになりますが
オーガニックというのは単なる
「商品」とかの単位だけではなくて
「仕組み」とか「過程」だ
という風に
捉えられるからだと思います。
オーガニックに限らず
世の中に存在する製品というのは
生産者(作り手)
↓
販売者(売り手)
↓
消費者(買い手)
という流通経路を
辿っているわけなんですが
その製品がオーガニックか
オーガニックでないか、は
・どんな風に作られて
・どんな風に管理されて
・どんな風に売られるのか
という過程によって
決定するということです。
例えばね
一切化学肥料を使わず
人参を作ったとします。
確かにこれだけ聞けば
オーガニックかもしれない。
でもその手間隙かかる作業を
低賃金で雇った労働者を酷使して行えば
この時点でオーガニックではありません。
例えばある土地で大量に
この人参を育てたところ
本来そこで生息していたはずの
微生物が大量にいなくなり
その結果、その微生物を食べていた
小動物が激減し
生態系が崩れてしまった。
こうなるとこの人参は
オーガニック人参とは言えないんです。
なぜか分かります?
それは
オーガニックが下記の
4つの原理で
成り立つから、なんです。
4つのオーガニックルール
1972年に設立されたIFORMが
オーガニックのガイドラインを作っています。
そこには4つの原理が示されています。
①健康
私達の周りのものが
すべて健康でなければ
私たち自身の健康が成り立たない
という考え方です。
有機農業での
人・動植物・地球の健康を害する危惧のある
化学肥料、農薬、動物用薬品、食品添加物の使用は
できるだけ避けるという方針がまさに
この原理に繋がります。
②エコロジー
オーガニックの仕組みは
生態系のバランスに沿って
成り立つべきであり
その生産活動や経済活動に
無理やり合わせて
生態系を壊してしまってはならない
という考え方です。
生態系にとって異物となるものは最小限におさえ
すでにある資源を生態系の中で
循環させることが大切です。
その土地に昔から生息していた
在来品種を育てることが
有機農業で強く推奨されているのも
そのためですが
自然環境をみんなで守り
みんなで分かち合う。
これもオーガニックの美しい
世界観の一つだと思います。
③公正
関わる全ての人が
公正な関係で結ばれ全ての命に対し
よりよい生活が提供されるべきだ
という考え方です。
だからオーガニックは
貧困撲滅と食料主権に貢献し
フェアトレードを推奨し
児童労働を徹底的に禁止する
といった側面をもっています。
人だけではなく、動物にも
公正な機会や条件が与えられるべきです。
全ての動物たちが動物らしく
自然体で健全でいられる・・・
オーガニックコスメ認証団体が
動物実験を禁止しているのも
そのためです。
(JAVA公式HPより)
さらに、畜産においても動物たちが
放し飼いでストレスなく過ごせるような
環境作りが奨励されていたり
食べるもの(飼料)にも化学物質や
農薬ホルモン剤などを混入させないといった
配慮が徹底されています。
さらに忘れてはならないのが
今生きる私たちだけが
フォーカスされるのではなく
未来を担う子どもたちや
孫たちの世代にまで
意識を向けるということ。
オーガニックの公正の原理は
次世代にまで
美しい自然を残し資源や尊い命を
託していく必要がある
ということも謳っています。
④配慮
ここ、勘違いしがちなんですが
オーガニックは
無農薬無肥料ではありません。
オーガニックの世界でも
生産性の向上や効率化を目指すことは
「悪」ではなく奨励されています。
ただし
使用される技術やその技術開発が
決して
「誰かを苦しめるものではない」
という点は徹底されています。
私たち人間は常に
自分たちが開発し使用する技術が
誰か(何か)の健康や幸せを
壊す可能性があるってことを
念頭に置いておく必要があります。
たとえ多くの人に有益であろうと
ある特定の誰か(何か)に
リスクを追わせることが
明らかな技術は
オーガニックの目指す世界に
ふさわしくありません。
オーガニックで遺伝子組み換え技術が
徹底して排除されているのは
この技術によって何がもたらされるかが未知であり
未知であるがゆえにその及ぼすリスクの大きさから
万全の配慮が必要だと考えるからだといえます。
長々と書いてきましたが
簡単に言うと
オーガニックとは・・・
・みんなが幸せでいられるしくみ
・全ての生命エネルギーが
共存共生し循環できる営み
と思ってもらえれば。
日本ではオーガニックというと単に
製品を受け取る
私たち消費者にとってのみ
有益なものだと思われがちです。
「安心安全で
健康によくて
肌に優しくて・・・」
いえいえ
そんなに単純で
薄っぺらなもんじゃありません。
オーガニックの世界が目指すのは
この行程に関わる人はもちろん
動植物、微生物などの
目に見えない小さな命
次世代のまだ見ぬ命
自然環境まで含め
時や場所を越えて関わる
全ての生命がhappy
というワンダフルワールドです。
つまり
オーガニック製品を買うってことは
世界中の生命を守り
これから続いていく未来に
幸せの種を蒔くってことになります。
でね、その種は
1人でたくさん蒔こうって
頑張らなくていい。
1人の100粒より
100人の1粒。
同じ100粒だけど
両者の波動の違い
分かりますよね?
これが風の時代のポイント。
オーガニックの意味するもの・価値を
1人でもたくさんの人に知ってほしい。
たった1粒でいいから
1人でもたくさんの人に
幸せの種を蒔いてほしい。
それが私の心からの願いであり
この想いが日々私の活動を支える
揺るぎない軸となっています。
合掌