『精油を飲んでます』 はっ!?それ、冗談ですよね?
2023/09/30
精油の素晴らしさはワタシも重々理解しています。
そして
生活の中に取り入れているのも事実です。
(shutterstock)
ただ、その使用方法について
トンデモ情報が散見される現状に
危機感を覚えます。
実際
「飲んでます」
「食べてます」
「直接塗ってます」
という方と会ったり
それを大々的に発信して
広めようとしている方を見かけたりする度に
愕然とします。
アロマセラピーが流行り、誰でも気軽に
活用できるようになったのは喜ばしいことですが
そのリスクを知らない、または
知っていても軽んじる人(セラピストでさえも)が
多すぎる気がしてなりません。
なので今回は精油についての
ワタシの考えを書いてみようと思います。
<精油の役割とは>
自己の免疫賦活と症状の緩和です。
西洋薬を敬遠し、自然療法を好む人たちが
利用することの多い精油ですが
これも対症療法だということをまず
理解しておくべきです。
精油は決して根本治療にはなりません。
精油が病気や怪我を治すのではありません。
じゃあどんな効能はあるかというと
例えば痛みがある場合
西洋薬が100%鎮痛するとすれば
精油は30〜40%鎮痛する
というイメージです。
痛みを抑え込む成分があるという点では
西洋薬と同じなんですが
精油は100%鎮痛してしまわずに残りの部分は
自分の体に(免疫の仕事を)やらせるような
サポートやバックアップをしてくれます。
(自然治癒力を高める手助けをしてくれる)
だから結果的には
根本治癒にも導いてくれるということになり
ここが西洋薬との大きな違いなわけです。
<そもそも精油とは>
植物の芳香成分を抽出した液体です。
例えば
1kgのバラの精油を生成するのに
2,500kgから4,000kgもの
バラの花びらが使われます。
(Adobe stock)
15mlのラベンダー精油を作るのに
1.4kgの新鮮なラベンダーが使われます。
(Adobe stock)
そして1滴の精油は
15〜40杯のハーブティーもしくは
小さじ10杯分のチンキ剤と同等の効能があります。
1滴のペパーミント精油は
26杯のペパーミントティーと
同じ効能があります。(参照)
つまり精油は100%天然の素材とはいえ
有効成分が超高濃度で凝縮されたものであり
その効能は凄まじくパワフルなわけです。
言い換えるならば
麻薬や覚醒剤やホルモン剤と同じようなもの
なのよ。だから注意をもって慎重に検討され
節度をもって使用されなければなりませぬ。
(原液での使用はNG。)
そうそう、ちなみに日本人ってさ、なぜだか
「○○にいい」とか「◯◯に効く」って聞くと
すぐ”いっぱい摂ろう”とする傾向があるんだけど・・・・
どんなものも
過ぎたるは猶及ばざるが如し
なんだよ。
過量は毒だからね?
<天然=安全か?>
「100%天然だから安全」
「自然だから優しい」
なのですか?
じゃあ
トリカブトや
(Pixabay)
毒蜘蛛
(引用)
フグたちも
(Adobe stock)
安全で優しいってことになりますよ?
世界中には古代から
毒殺や自殺を目的として使われてきた
天然の植物や生物がたくさん存在します。
つまり
精油もたとえ1滴でも
作用が強力なものや
毒性を示すものがあるわけです。
<で、飲んでいい?>
一言
「だめです!」
(これわかる?笑)
精油を水に垂らして飲むことや
ほかの食品と一緒に摂取すること
うがいに使うことも、すべて
おすすめしません。
それどころか
もしも精油を誤って飲んでしまった場合は
すぐに大量の水で口をすすいでほしいし
小さなお子さんが誤飲するようなことが
決して!絶対に!!なきよう
厳重に注意してほしいです。
精油を飲む(食べる)と
精油の成分がダイレクトに
いろんな臓器に働きかけます。
(精油はのど・食道・胃・小腸などのあらゆる粘膜から取り込まれ
血管に入って体内を巡り、肝臓と腎臓という浄化システムを経て
排出されていきます・・・)
つまり
「いろんな臓器の負担になる」ということです。
精油に含まれる成分のなかには
刺激性や毒性の強いものもあり
原液の飲用で口腔内や胃腸を
荒らす危険性があります。
さらに、例えば肝臓は「沈黙の臓器」と言われ
すぐに症状が出る器官ではないため
長期内服により薬剤性肝炎になった場合
気付いた時にはかなり重症化している
という可能性も少なくありません。
また服薬中の場合
精油成分との間で好ましくない化学反応が起こり
炎症の悪化や新たな症状を引き起こす要因に
なるかもしれません。
例えばクローブやシナモン、バーチやウインターグリーンは
ワーファリン(抗凝固材)の作用を危険なまでに
増幅させてしまったり
カモミールジャーマンとサイプレスジャスミンアブソリュートと
サンダルウッドは三環系抗うつ剤もしくはコデインのような
鎮痛剤薬物の効果を増進させてしまったりすることが
指摘されています。
精油は飲んではいけません。
特に慢性の疾患を患っていて
服薬歴が長い(肝腎が疲弊している)人や
妊婦、子ども、高齢者の場合だと
深刻で甚大なダメージを与える可能性が高くなり
大変危険です。
※ヨーロッパなどで医師や自然療法士の処方による
飲用が行われているのは事実だけれどレアケースです。
<要注意精油成分例>
『サリチル酸メチル』
鎮痛消炎成分としてよく知られており
シップ剤などで広く使われていますが
毒性の強い危険成分です。
ちょっとこれ見て。
↓
幼児は小さじ1杯未満を飲み込むだけで
死に至る。
ってよ?
お・・・おそろしい。
乳幼児のいる家庭で「サロンパス」とかを
無造作に置いてたりするのも危ないよ。
舐めちゃったらどうすんの!!
あ、いや舐めなくてもやばいんだった。
実は・・・
2007年アメリカの17歳の女子高生が
日常的にサリチル酸メチル含有の
クリームを使っていた事により
中毒死してます。(参照)
ね?飲用せずとも長期継続的な塗布で
死に至る可能性があるということです。
取り扱いには十分気をつけねばなりませぬ。
ちなみにサリチル酸メチルを含有する
精油例とその含有率はこちら。
・ウィンターグリーン 95%以上
・ミズメザクラ精油 99%以上
ちなみ、ここで蘊蓄を1つ(笑)
<サリチル酸は柳から生まれた>
柳の葉や樹皮は、医学の祖ヒポクラテスが解熱鎮痛に用いた
という記録があるように古くから世界各地で薬として利用されてきました。
19世紀になると、その効用に注目したドイツやフランスの薬学者が
柳の樹皮に含まれる成分を分析し、活性物質salicin(サリシン)の
抽出に成功しました。サリシンをさらに加水分解して得られたのが
サリチル酸であり、サリチル酸の副作用を少なくしたものが
アセチルサリチル酸(=アスピリン)です。
サリチル酸メチルはサリチル酸の構造の一部を
人工的に置き換えて作られています。
(Adobe stock)
『カルバクロール』
神経刺激、皮膚刺激が強く
肝臓障害を引き起こす可能性がある成分です。
(継続飲用により薬剤性肝炎になった事例あり。)
妊娠中や授乳中の女性は使用。
特に小さい子どもにはほんの少量でも毒性を示し
けいれんや嘔吐、下痢などの中毒症状が出る
恐れがあります。
(引用)
ちなみにカルバクロールは
オレガノという精油に
50~70%含まれています。
『エストラゴール』
発がん性があり
遺伝毒性も疑われています。
皮膚刺激、嗅覚刺激に注意が必要であり
特に乳幼児や妊娠中及び授乳中の女性の
使用はNGです。
ちなみにエストラゴールを含有する
精油例とその含有率はこちら。
・バジル 70〜95%
・フェンネル 70〜80%
・タラゴン 60〜86%
<致死量>
精油には経口毒性があります。
経口摂取すれば最悪の場合
死に至ります。
じゃあ、どのくらいの量を摂取すると
命を落とすのか?
精油別の半数致死量をお知らせしておきますね。
※半数致死量とは摂取した半数の人が
死亡すると想定される体重1kgあたりの量です。
(参照 画像は雛粂作成)
<高品質だから?>
精油の飲用を勧める人は大抵こう言います。
「食品添加物認可を取っている」
「メディカルグレードだ」
「食品グレードだ」
「無農薬だ」
「オーガニックだ」
だから飲めるのよ、と。
へ??
そんなのどれも
飲用できるという
確かな理由になんてならない。
まず、食品添加物の指定を受けた精油は
天然の香料として食品の香りや
風味づけの目的で使用されるものです。
基本的にその使用量は
0.001%程度とごく微量で
アロマテラピーでの一般的な希釈率よりも
(マッサージで使う場合は1%前後)
よりもはるかに低い濃度で使用されています。
食品添加物だから安心して飲めるという考え方が
いかに危険か、おわかりでしょう?
次に、医療用(メディカル)グレードという言葉ですが
これは精油のグレードの規制がない日本でできた
一般総称であり、明確な基準や法規制はありません。
つまり安全性が保証されているわけではないんです。
また、食品グレードについても
その精油が食品扱いなのか
雑貨扱いで食品グレードと謳われているのか
この確認が必要でしょ。
(※日本の場合は雑貨扱いがほとんど。つまり
そこに薬効がなくても精油と名売って販売が可能です。)
そもそも精油は冒頭にも書いたように
有効成分がめちゃくちゃ高濃度に凝縮された
加工品です。
品質がどうあれ、飲んではならないの。
無農薬だ、有機だなんて
まったく関係ない。別次元の問題です。
「◯◯(企業名)の精油は
高品質だから飲んでもいいんです」
はなんの説得力もないと心得よ。
どの企業のものだろうが関係ないからね?
しかも、もし、もし本当に高品質だったとして・・・
だったら余計に飲用は怖いでしょ
ってワタシは思うけどなあ。
<精油とのつきあい方>
精油を使う時は必ず
希釈して薄めて使います。
絶対絶対絶対です。
1滴だろうとワタシは
原液では使いません。
希釈するベースはいくら多くてもよし。
※念押しですがいくら薄めようが
「飲用」はしません。
例えばお風呂に使う場合にも
そのまま垂らすことはありません。
塩に垂らすとか
はちみつに混ぜるとかしてから
使用します。
量は好みのものを2、3種類を選んで
全部で3〜5滴。
中にはそのパワフルさゆえに
1滴だけ!(2滴はNG)
という精油もあります。
ex.
タイム(リナモール、チモール)
ユーカリ(ラディアータ、ディベス)
↑これらは刺激精油。
肌に塗る場合はさらに
いろいろ意識すべきことがあって
そもそも塗っちゃダメなモノとか
(特定の精油の分子は皮膚のタンパク質と結合して
アレルギー反応を引き起こす可能性がある。)
塗るなら柑橘系の精油と混ぜた方がいいモノとか
妊婦は絶対だめなモノとか。
皮膚の弱い人は柑橘系だろうが塗らない方がいいし。
就寝前に身体に塗ると
目が冴えて寝れなくなったりするモノとか。
(まだまだ学び中です)
ま、とにかく精油の世界は
めちゃくちゃ奥が深くて
安全に使いこなすのは超難しい!!!
確かに
ちゃんと有効成分を含んでいる精油なら
驚くほどの嬉しい効果があります。
でもだからこそ誤った使い方をした場合の
負の効果も大きいんだよ。
全ての精油が
アレルゲン要因となりうるしね。
つまり精油は
(精油だけに限りませんが、どんな健康アイテムも)
どんな健康状態のどんな人の
どんな症状に
どんな頻度と期間で
どれくらいの量を
どのような方法で使うかにより
その効果の出方や影響度合いが
違ってきます。
特に経口摂取は、そういったことを
しっかり理解した上で
しかも
精油の専門的知識はもちろん
免疫学、生化学、栄養学などに精通した人が
安全に使用できる自信がある場合にのみ
許される行為だ
というのがワタシの今の段階での認識です。
一般人がにわか知識で
軽々しく取り入れていい方法ではない
ということです。
それでもどうしても精油を経口摂取したい!
という人はいるんだろうから
それはもう自己責任でどうぞ、なんだけど。
もし、あなたが飲用を他人に勧めるのなら
これだけは確認しておきたい。
飲用後なにが起こってもそれをサポートし
最後まで寄り添う覚悟はあるのかい?
ってこと。
勧めるだけ勧めておいて、なにか起きたら
「自己責任です」なんて
そんなのあってはならないとワタシは思ってる。
しつこいけど繰り返しお伝えします。
精油は飲んではいけません。
飲まない方がいい、ではなく
飲んではならない。
これが基本です。
こう書くと例外があるかのようですが
今の日本においては
例外はないと思って差し支えありません。
時々ネットで
水に数滴入れて飲むーとか
サラダや鍋に数滴入れて食べるーとか
カプセルに入れて摂取するーとか
(インスタから拝借)
そういう発信を見かけるけど
絶対真似しないでほしいなあ。
(↓以下すべてインスタから拝借)
1日3回、精油の原液を10滴以上も飲むの!?!?(冷汗)
う〜ん。
投稿主が安全だと信じて経口摂取するのは自由だけど
不特定多数の人が目にするところで発信するなら
「精油の飲用は基本的にはNGです」
「真似しないでください」と書くべきじゃない?
と思う・・・。
瓶から直接口へ・・・・
ありえない。
精油の経口摂取はね
危険なんだよ。
冗談抜きに
命がかかってるんだよ。
よろしく頼みます。
合掌
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